TEL. 048-942-0510
〒340-0043 埼玉県草加市草加4-5-1
スーパーベルクスさん向かい
肩関節脱臼は前方・後方・下方に分類され前方が約95~98%を占める。
脱臼の場合激痛を訴え、前方脱臼では肩関節前下方の膨隆と肩峰下の陥凹、後方脱臼では肩前方の平坦化と烏口突起の突出、下方脱臼では腋窩部の膨隆が見られる。
肩関節前方脱臼の場合、肩が外転・外旋し肩峰が上腕骨頭にたいして、テコの支点となり上腕骨頭が弱い前方の関節包を突き破り脱臼する。関節唇が裂け、肩甲下筋・棘上筋が伸展させられる。そして上腕骨頭が烏口突起の下をすべり烏口下脱臼となる。
↑写真は前方脱臼。
脱臼した人は脱臼した腕を支えながら痛みを訴える。そして通常上記の写真のように肩に陥凹部ができている。
通常反対側の肩を触ることはできない。
肩関節脱臼は特徴的な固定肢位をとる。
前方・・・肩関節軽度外転・屈曲・内旋位(三角巾で腕を吊っている肢位)
後方・・・下垂位・強内旋位
下方・・・外転位
これらの肢位から動かそうとするとバネ様の抵抗があり、強い疼痛を訴える。
神経損傷の有無
血管損傷の有無
小骨片がないかのレントゲン撮影(整復後)
整復この患者さんは前回ヒポクラテス法で整復したので、同様に整復する。
以前も脱臼した事がある場合、前回と同じ整復法で行う方が望ましい。ヒポクラテス法は注意しないと腕神経叢麻痺を起こす事があるので注意する。
写真のように無事に整復を行った。
肩関節脱臼の整復法の動画はこちら↓
http://youtu.be/kS7csx6vH2I
誰もいない場合チャレンジすると整復されるかもしれません。(緊急時のみ行って下さい)
①胸に枕を当てベッドの上にうつ伏せになる
②腕をベットの端からぶら下げ、力を抜く
③しばらく待つ。
④誰かいたら腕を地面の方向に引っ張ってもらう(ゆっくりやさしく)
上記のように行うと自然に整復される事があるので、夜中などの緊急時に行ってみて下さい。
脱臼の場合整復されると痛みが引くため患者さんは治ったと勘違いする事が多い。
だが、脱臼する際に肩関節の関節包や靭帯などを痛めて脱臼するため、その後の固定が大切である。
固定期間は通常初回受傷の場合3~4週間の固定が必要である。
拘縮傾向の強い老年層は固定を2週間程度とする。
固定期間が短いと肩関節の場合は特に反復性脱臼を起こす要因となる。
また、インナーマッスルを鍛え、肩関節の安定化を図ることも大切である。
その場合はゴムチューブなどを使い軽い負荷でインナーマッスルを鍛えていく。
強い負荷の場合三角筋に刺激が入ってしまい、目的とするインナーマッスルには負荷がかからない。患者さんを指導する上で大切な事である。
反復性肩関節脱臼は何度も再発する肩関節の脱臼である。
初回の脱臼が若ければ若いほど反復性脱臼への移行率は高い。
考えられる原因としては関節唇の断裂や上腕骨頭のくさび状欠損などが考えられる。
線維軟骨性の関節唇は断裂すると関節窩に再癒合することはなく、そのため肩関節包の前下方部分が肩の脱臼を阻止する事ができなくなり脱臼してしまう。
また肩甲骨の微細骨折などで関節窩縁が損傷し、脱臼しやすくなることもある。
45歳未満の人の再発率は80%にものぼる。
反復性肩関節脱臼を発生させないためには、初回脱臼時の処置が大切であると同時に、肩関節周辺の筋肉を鍛え、脱臼させないようにする事が大切である。
〒340-0043
埼玉県草加市草加4-5-1
TEL 048-942-0510
FAX 048-942-0510
Mail info@goto-hand.com
診療時間
午前 9:00~12:30
午後 3:00~20:00
土・日 9:00~12:30
休診日 祝日、土・日午後休み *連休時は日曜お休みします