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ごとう整骨院のトレーニングアドバイザー佐々木貴也が2011 男子ラクロスU-22日本代表ASPAC(アジア太平洋)大会に同行した際の報告です。
2011 男子ラクロスU-22日本代表ASPAC(アジア太平洋)大会活動報告
期間2011/07/01~2011/07/09
男子ラクロスU-22日本代表トレーナー佐々木貴也
~07/01~
出国の際に荷物(ラクロス関係の備品)を運ぶことがチームスタッフの仕事となる。また、今回の大会会場はニュージーランドのため、飛行機で13時間かかる。よって、エコノミー症候群対策として以下の文書を配布した。
ASPAC資料
「機内での過ごし方」
作成TR佐々木貴也
*時差
・大幅なズレはなく、サーカディアンリズム(成人では1回の睡眠持続時間はほぼ8時間であり、1日1回ほぼ一定の時刻に起こることで形成されている生活リズムのことであり、「概日リズム」ともいう。)を大きく崩されることもないため、対策は無し。
*エコノミー症候群
エコノミー症候群とは・・・医学的に言うと旅行中(特に飛行機の中)に起こる深部静脈血栓症に伴った急性肺動脈血栓塞栓症のこと。旅行血栓症という用語も使われている。飛行機の中では長時間座ったままでいるため、下肢の圧迫による下肢の静脈のうっ滞と水分不足による血液粘度の上昇がおこり、これが引き金になり血のかたまり(血栓)ができ、血管壁に付着する。飛行機が目的地に着陸し、席を立つと、長時間圧迫されていた足の静脈に付着していた血栓が血管壁からはがれ、静脈流に乗って肺にとび、肺の血管を閉塞(詰まらせること)させ、急性肺動脈血栓塞栓症が起こる。すなわち、今まで元気でいた人が急死することになる。航空機内のエコノミークラスの旅客から多く報告されたため、エコノミークラス症候群という名前で知られるようになった。この血栓が、脳に移動して血管を閉塞させると脳塞栓、心臓の血管を閉塞させると急性心筋梗塞となり、致命傷となる。
対策
Ⅰ運動・・・1時間に1回は体を動かす。運動例を下に記す。
*運動例
肩甲骨の運動(肩回し左右1回×2セット)
頚部の運動(前後左右ストレッチ各方向10秒×1セット)
臀部の運動(膝を抱えてストレッチ左右10秒×2セット)
足部の運動Ⅰ(足首の曲げ伸ばし左右10回×1セット)
足部の運動Ⅱ(ふくらはぎのストレッチ左右各10秒×2セット)
Ⅱ水分補給
・飛行機内は乾燥しているので、水を5時間で1リットル以上の割合で飲む。
・アルコール、カフェインは利尿作用があるため避ける。
・ゆったりとした衣類を身につける
(Skinsなども有効的)
睡眠と注意補足
・連続して寝るのは5時間までとする。
・睡眠後は多めに運動と水分補給する。
・トイレに行く際に、なるべく長く歩くようにする。
~07/02~
この日の朝に現地入り。この日は試合が無いため、1時間程度の軽い運動(調整)で終了。調整のメニューはトレーナーが指示を出した。↓
調整メニュー
・ランニング
・静的ストレッチ
・動的ストレッチ
・スタビリティtr
・モビリティtr
・神経系tr
・スピードtr
・アジリティtr
・その他(PNFやマッサージなど)
・キャッチボール
・シュート
など。
夜にはオープニングセレモニーが催された。
07/03~07/08
この日は初戦。日本はオープニングゲームでニュージーランドと対戦し、初戦の勝利を皮切りに勝利を重ね、史上初の全勝優勝を成し遂げた。
トレーナーの業務としては、起床後の体調チェックから始まり、食事後、筋肉サポートテープを宿舎で貼り、その後移動してテーピングは試合会場にて巻く。
W-upもトレーナーの仕事なので、場所の確保と時間の管理が大変であった。また、雨が多かったため、w-upの時間が十分に取れなかったり、体温の保持が非常に難しい状況であったため、トレーナーは的確な状況判断と臨機応変な対応が出来ないといけないと改めて実感した。
ボールを使ったw-up中はボトルの提供と、それたボールを拾うのも仕事であった。その中でコンディションの悪い選手の動きを見ながら試合に出せるのかや、コーチ陣からの「○○選手の動きはどうだ?」などに答えていくのがとても難しかった。
試合中はボトル提供、傷害発生時の対応、メンタルケアなどといったコンディショニング全般を担当した。ファールをして帰ってきた選手への声掛けは非常に難しかったが、選手間でもうまく声をかけあうことができており、終始チームの雰囲気が良かった。
試合終了後はc-downを担当。ランニングやストレッチ、アイシングなどである。
宿舎ではなるべく部屋かトレーニングルームにいるようにし、ストレッチやマッサージ、コンディショニングを兼ねたトレーニングの指導を行った。
~07/09~
この日は帰国日。再度荷物の確認やチェックアウトの手続きなどをスタッフで行い、日本に着いたら解散となった。
今回のトレーナー体験はとても貴重なものとなった。大会で海外に出たのは今回が2回目であったが、前回は韓国ということもあり、日本語を話せるホテルマンや、大会側が用意したチーム帯同スタッフがいたり、食も日本人好みの味付けのものが多く、何ら不自由がなかったが、今回の遠征は日本語など通用するわけもなく、すべてが英語であるし、食文化も日本とは大きく異なるため、そういった環境面では非常に厳しいものとなった。
しかし、そんな環境下で今回彼らがなぜ優秀な成績を収めることが出来たのかを考えてみると、一番大きな要素を占めるのが、ストレスを感じない状況を作り出し、管理しすぎないことにあると思った。
食事を含め、日ごろコンディショニングを管理されすぎていると、海外に出たときに同じ環境を作り出せないことでストレスを感じたり、高いパフォーマンスを発揮出来ないことがあると思い、今回の遠征では、スタッフ陣で話し合い、最低限の指示しか与えずあえて選手自身が考えて自由に行動や調整を出来るような環境を作った。
すると、選手個々で調整の仕方は千差万別で、一様のコンディショニングシートや調整のやり方ではあまり効果的ではないと感じた。今後のトレーナー活動において、コンディショニングのやり方を改めて考えさせられるものとなった。
もう1つ要素をあげるならば、スタッフを含めたチームの雰囲気作りである。今回のチームは非常に雰囲気が良かった。選手からヘッドコーチに意見も自由に言えたし、スタッフ側も選手のフランクな雰囲気に馴染むことが出来た。やはり、これからのスポーツで強いチームを作りたいのであれば、両側通行のコミュニケーション(選手を中心とした他スタッフとのコミュニケーション)が必要不可欠であると感じた。
今回の遠征で得たことを今後の仕事に生かしていくとともに、日々レベルアップ出来るよう行動していこうと思う
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